ゴールデンウィークは、年間を通じて最も消費活動が活発になる大型連休のひとつです。旅行やレジャー、ショッピングを楽しむ人が増えるこの時期は、企業にとって売上アップや新規顧客の獲得の絶好のチャンスといえます。
ただしゴールデンウィークには、他の連休にない固有の難しさがあります。暦の並びによって前半と後半で人の動きがまったく変わる点です。前半は近場での消費、後半は全国規模の移動が中心になるため、同じ施策を通期で回すと後半の需要を取りこぼします。
本記事では、前半・中日・後半の使い分け、目的別の企画の選び方、実際の事例、実施のポイントまで詳しく解説します。
前半と後半で狙いを変える
企画を考える前に、連休内の人の動きの違いを押さえてください。
とくに注意したいのが応募の締切日です。連休最終日を締切にすると、移動中や帰省先で応募できない人が出ます。連休明けの数日後に設定するのが実務上は安全です。
暦の並びは毎年変わるため、前半・中日・後半の区切りも年ごとに確認してください。2027年のゴールデンウィークは次のとおりです。
| 日付 | 祝日 | 区分 |
|---|---|---|
| 4月29日(木) | 昭和の日 | 前半:単独の祝日 |
| 4月30日(金) | — | 中日:平日(休めば7連休) |
| 5月1日(土) | — | 後半:ここから5連休 |
| 5月2日(日) | — | 後半 |
| 5月3日(月) | 憲法記念日 | 後半 |
| 5月4日(火) | みどりの日 | 後半 |
| 5月5日(水) | こどもの日 | 後半:連休最終日 |
2027年は4月29日(木)が単独の祝日で、5月1日(土)〜5日(水)が5連休です。4月30日(金)を休めば、4月29日〜5月5日の7連休になります。こどもの日(5月5日)が連休最終日にあたるため、ファミリー層を狙う施策は5月5日をピークに置き、応募締切は5月7日(金)以降の連休明けに設定するのが安全です。
目的別の企画の選び方
| 目的 | 推奨する施策 | 実施のタイミング | ポイント |
|---|---|---|---|
| 来店を増やしたい | 店頭QRからの即時抽選、スタンプラリー | 前半から通期 | 前半の近場消費を取りにいく |
| 客単価を上げたい | レシート応募(金額条件) | 後半に厚く | 旅行やまとめ買いで単価が上がる |
| ファミリー層に届けたい | こどもの日連動の親子参の加型企画 | 5月5日にピーク | 親子で完結する体験を設計する |
| SNSで話題化したい | ハッシュタグ投稿、フォトコンテスト | 後半 | 外出先での写真が素材になる |
| 新規会員を獲得したい | 会員登録を条件にしたオープン応募 | 通期 | 中日の在宅時間を狙って配信する |
ファミリー層を狙うならこどもの日が最大の山場です。ゴールデンウィークの中で唯一、対象が明確に定まっている日なので、ここにピークを合わせた設計が有効になります。
💡 Dlineの実装視点
ゴールデンウィークの施策で見落とされやすいのが連休中の事務局体制です。応募が最も集まる期間に事務局が稼働していないと、問い合わせが滞留します。連休中は人の判断が不要な自動処理で完結する形式(即時抽選、自動判定)に限定するか、あらかじめ受付期間を明記してください。
あわせて、応募が5月5日前後に集中するため、その時間帯のアクセス量を想定した負荷試験を推奨します。
ゴールデンウィークキャンペーンの事例
実際に行われたキャンペーンを、連休のどの時期を狙っているかで3つに分けて紹介します。いずれも2026年のゴールデンウィークに実施されたもので、業種もできるだけ幅広く選びました。締切や運営の設計にも注目してください。
連休前に仕込む
事例2026年4月
ファミリーマート「45周年大感謝祭『1個買うと、1個もらえる』」

設計のポイント:連休に入る直前までを実施期間にし、もらった引換券を「翌週」に使う設計で、ゴールデンウィークの前半まで来店を続けてもらう流れをつくっています。連休中は近場での消費が中心になるため、日常の買い回り先として選ばれておくことが前半の需要を取り込む鍵になります。抽選ではなく必ずもらえる形式なので、応募の手間も事務局の処理もなく、連休中の運営負荷がかかりません。
事例2026年4月〜5月
povo「ゴールデンウィークキャンペーン」

設計のポイント:連休に入る1週間前から始め、「連休中のデータ不足」という移動・帰省時の困りごとに先回りした事例です。年間トッピングのセールは連休前の4月30日で締め切り、連休前の駆け込み購入を促しています。一方、データ使い放題の提供は連休明けの5月11日まで続け、連休中に必要になった人も取りこぼしません。グループのくじサービスと組み合わせたおまけで、購入のもう一押しもつくっています。
事例2026年4月〜5月
やよい軒「今日に、よいもの。ゴールデンウィークキャンペーン」

設計のポイント:毎月実施している定例のSNSキャンペーンを、4〜5月は「ゴールデンウィークによいもの」として連休向けの賞品に差し替えている事例です。連休前から最終日まで毎日投稿することで、期間中の接触回数を積み上げています。Xはその場で当落がわかる即時抽選にして連休中も人手をかけずに回し、Instagramの当選連絡は連休明けの5月11日以降と明記しています。媒体ごとに、連休中の運営負荷をどう抑えるかが考えられた設計です。
連休中に接点を増やす
事例2026年4月〜6月
京王電鉄「高尾・陣馬スタンプハイク2026」

設計のポイント:行楽客が増えるゴールデンウィーク前半の土曜日に始め、6月末まで続ける長期の企画です。連休中のハイキング需要を入口にしつつ、連休後も週末ごとに参加できる期間設計になっています。コース達成で必ずもらえる缶バッジと、抽選で当たる賞品を組み合わせているため、体力に合わせて誰でも参加でき、縦走に挑戦する理由もつくれます。沿線の「山」が付く駅にもチェックインポイントを置き、山に行く前後の鉄道利用まで企画に組み込んでいる点も参考になります。アプリでのチェックインと応募で完結するので、連休中も受付に人手がかかりません。
事例2026年4月〜5月
SHOWROOM「SHOWROOMゴールデンウィーク2026キャンペーン」

設計のポイント:連休中に増える視聴時間を、ミッション・抽選・ランキングの3段階でつないだゲーム型の事例です。視聴者は抽選券やメダルを集めて「推し」の配信者を応援でき、ランキング終盤まで参加し続ける理由が生まれます。ゴールデンウィークにちなんで特典グッズもゴールドで統一し、期間限定感を演出しています。期間を連休明けの週末まで取っているため、最終盤の追い上げもランキングの盛り上がりにつながる設計です。
事例2026年4月〜5月
ジャズドリーム長島「GWレシートキャンペーン」

設計のポイント:「異なる3店舗以上」を条件にして、遠方から来る連休中の来館者に館内を回遊してもらう設計です。対象をキャッシュレス決済のレシートに絞り、ポイント会員向けのWチャンスも用意することで、会員化と決済データの取得にもつなげています。応募期間を連休明けの週末まで取り、賞品の発送は6月上旬と明記しているため、連休中に当選処理を置く必要がありません。
連休明けまで拾う
事例2026年4月〜5月
JR東海「名古屋駅開業140周年キャンペーン」


設計のポイント:名古屋駅の開業日(5月1日)がゴールデンウィーク中にあることを生かし、周年企画を連休初日に始めた事例です。スタンプラリーは駅を巡る形式ではなく、駅ナカ・駅ビルでの買い物でスタンプが貯まる購買連動型にしています。帰省や旅行で名古屋駅を通る人の「乗り換えのついでの買い物」を、そのまま参加につなげる設計です。連休初日に家族向けの特別公開イベントを置いて話題をつくり、スタンプラリーは5月末まで続けることで、連休明けの通勤・通学客にも参加の機会を残しています。
事例2026年4月〜5月
メロンブックス「GOGOメロンブックスGWキャンペーン2026」

設計のポイント:連休の前から始めて連休明けの翌週まで続ける、長めの期間設計の事例です。購入金額に応じた特典の受付を連休明けの1週間に置いているため、連休中に買った人が後日あらためて来店するきっかけになります。連休明けに落ち込みやすい来店数を、連休中の購買で予約しておく考え方です。
事例2026年4月〜5月
Cygames『ウマ娘 プリティーダービー』「GOLD WEEK」純金コインプレゼント

設計のポイント:「ゴールデンウィーク」を「GOLD WEEK」と読み替え、純金のコインという賞品までテーマを一貫させた事例です。ゲーム内で育成を3回完了することを応募条件にしており、連休中の「おうち時間」をそのままプレイ時間につなげています。応募期間を連休明けの5月20日まで取っているため、連休中に条件を達成できなかった人や、帰省先から戻ってから応募する人も取りこぼしません。本文で推奨している「締切は連休明けの数日後以降」を、さらに余裕を持たせて設計した例です。
⚠️ 注意:
景品規制は改定される場合があります。企画の都度、消費者庁の景品表示法に基づく告示・運用基準(消費者庁)で最新の内容をご確認ください。詳しい解説はキャンペーンと景品表示法を解説した記事をご覧ください。(2026年9月18日時点の情報)
よくある質問
Q. いつから準備すべきですか?
1〜2月着手が目安です。景品の調達と制作に時間がかかるため、3月以降ではシリアル型やパッケージ連動が難しくなります。事前告知は4月中旬までに完了させてください。
Q. 応募締切はいつに設定すべきですか?
連休明けの数日後を推奨します。最終日を締切にすると、移動中や帰省先で応募できない人が出ます。
Q. 連休中の事務局対応はどうすべきですか?
連休中にまたがる施策は、人の判断が不要な自動処理で完結する形式に限定してください。レシートの目視確認や当選者との日程調整を連休中に置かないことが重要です。
Q. こどもの日に合わせるべきですか?
ファミリー層を狙うなら合わせてください。ゴールデンウィークの中で唯一、対象が明確に定まっている日です。ただしファミリー以外を狙う場合は、無理に合わせる必要はありません。
ゴールデンウィークのキャンペーンならDlineにおまかせ
Dlineは1996年の創業以来、30年以上にわたって販促・キャンペーンシステムの設計・運用を専門に手がけてきた会社です。店頭QRからの即時抽選、レシート応募、写真投稿コンテストまで対応しています。連休中も無人で回る設計や、アクセス集中を想定した構成もあわせてご相談いただけます。
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まとめ
📌 本記事のポイントまとめ
- ゴールデンウィークは前半(近場消費)と後半(全国移動)で人の動きが変わる。
- ファミリー層を狙うならこどもの日が最大の山場。ここにピークを合わせる。
- 応募締切は連休明けの数日後に設定する。最終日締切だと応募できない人が出る。
- 連休中は事務局が動かない前提で、自動処理で完結する形式に限定する。
ゴールデンウィークは消費が最も動く時期である一方、連休内での人の動きの変化を読み違えると後半の需要を取りこぼします。前半・中日・後半で狙いを分けて設計してください。
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